この青空に約束を—

この青空に約束を- 通常版

ブランド 戯画
発売日 2006年03月31日
ジャンル ハートフル学園アドベンチャー
原画 ねこにゃん
シナリオ 丸戸史明 with 企画屋
背景美術楽 草 薙
音楽 I’ve sound / ave;new
ムービー 神月社 [es-dev]

シナリオ

ちくしょ〜泣けちまうぜ。・゚・(つД`)・゚・。
まごうことなきハートフル学園アドベンチャーです!!!
もう青いのなんのって、公式でも書いてあったけどほんとに
「青春は最後のおとぎ話」って感じ。
たとえ普通の話でも突き詰めればここまでの傑作が出来上がるのですよ!!!!
昨今はへたれ主人公が多い恋愛ゲームですが、
そんなことはもろともしない主人公のパワフルさも最高です!
他にもいろいろ書きたいのですけど若干ネタばれにつながるので、下の方にに書いときます。
「この青空に約束を—」略して「こんにゃく」ですが、由来を知らない人が多そうなので、

この青空に約束を—
↓
KONO AOZORA NI YAKUSOKU WO
↓
KON NYAKU
↓
こんにゃく

参考:−・・お気楽プログラマ戦記 ・・−2005/12/02(Fri)より
とかなり無理やり感がある略し方なんですよね。。。

テキスト

物語は一節一節アイキャッチみたいのが入り別れているんだけど、
時間の流れとかでただ分けているんじゃなく、しっかり落ちをつけて終わらせているとこがすごい!!
全体としてもそうだけどかなりまとまってる話なんで、やって損はないです。
ほぼ会話で構成されるキャラの掛け合いもさすがのうまさ!!
Ripple・ショコラ・パルフェなどの小ネタが隠されててニヤリとする場面もあり、
ファンサービスも忘れてないですよ!

グラフィック

ねこにゃんがまたも劣化した。
らずべりーやパルフェの絵柄が好きだったのに、淡くなってしまって残念。
これはこれでこんにゃくには合ってるから、まぁいいが。
塗りをもうちょっとしっかりして欲しい。
最初の方は全員で集まってる絵があるんだから、最後にも欲しかったな。
背景問題なし。

立ち絵

かなり表情豊か!!とくに凛奈が。
最初の方だけだけどいろいろ演出もあっていい感じ。
あとすげー無駄に人数が多い!!
ほんの1シーンしか出てないキャラでも立ち絵がある!しかも名前まであるし。

音楽

とてもふいんき(何故か変換できない)に合った曲がそろってますね。泣き所に持ってくる曲がいい感じ。
個人的には航が弾いていた「はぐれ雲のブルース」がお気に入り♪
過去作から数曲もってきてるのもポイント高し。
ED曲の「さよならのかわりに」はなかなかいい歌だな〜、イントロの入りのところが好み♪

操作性

操作性抜群!!!
すべて揃ってる!
CGモード・音楽モード・回想モードは当然あり、さらにイベントモードで今まで見たイベントが見れるから至れり尽くせり!
まぁイベントモードがあるからまったく100もあるセーブ量の意味がなくなるんだが。。。
今回もイベントシートがあって流れが見やすくなってるけど、パルフェと違い攻略がすこぶる簡単だし、EDがひとつだけなのでそれほど必要ない。
既読スキップは普通の速さ、でも次の選択肢までスキップがあるので問題なし。
パニックモード(デスクトップをメモ帳に変える)も完備。

ムービー

3Dも多用し、とてもうまく作られてます。
いささか凛奈をピックアップしすぎだと思うが。
いい曲なんだが、Leaf ticketに比べてすこし曲の力が弱いな。
サブOPはどうも出来はまぁまぁかな。曲がインストってのもあるんだけど。
曲に合わせてるのはいいんだが、どうも前後にぶれるカメラワークが好きになれない。

↓↓↓↓↓↓ 以下ネタバレあり ↓↓↓↓↓↓

キャラ別感想

沢城 凛奈  CV:河合 春華

なんて青い話だ、この中で一番青春ストーリーだ!青春ど真ん中っ。
合わせ石は完全に凛奈の話かと思いきやこれも布石扱いだとはっ!!
一番露出の高いキャラだったけど当然メインヒロインどころかボスでもなく、べたべたの青春ストーリーをかましてくれました!
もうこのルートは問題という問題もなくどうやって締めるんだよと思ってたら、凛奈のわがままで持ってきましたか。
我侭で始まり我侭で終わるってか。
でも凛奈の拗ねてるのかわいい(*´д`*)
凛奈のピークはマラソン大会のときだったように思える。。。
どうでもいいけどイベント絵でフック船長のカギ爪は左手になってるんだけど、テキストは右手になっててどっちのミスだこりゃ。

羽山 海己  CV:石川 乃奈

海己泣けるわ〜。゜(゚´Д`゚)゜。
ふたりになることでみんなでなくなることに怯え、一歩前に進めなかったのなんてボス要素は十分!
いろいろ過去の確執があったてもそばに居続けるってのはすごいや、たとえ利用するためだとしても報われない恋だとしても。
二人の親に関しては最初はそれぞれまったく語られなかったから想像はついたけど、
海己が発作みたいなの起こすとはちと予想外だった。
こういうキャラは人によってはただのウザい奴と思う人もいるだろうけど、
俺は大好きです!!
最後に学園町と教頭がいい奴になってるよ〜Σ (゚Д゚;)
こいつらよそ者かと思ってたらこの島の住人だったんだな。
つかこいつら同い年かよ!しかも航のじいさんと同級生(宮穂ルートより)かよ!!!
あと味噌汁に唐辛子ひとつまみってなんてかわいらしい意地悪なんだ、
見事隠し味になって失敗してるってとこも海己らしくていいな♪
このときの海己がある意味一番輝いていた!キラーンってwwww
HPのキャラクター紹介に書いてあった文は出てこなかったんだけど・・・。
どっかに出てきたか??
これも含め伏線が未回収なものが結構ある。
海己との過去パートを書けば大抵は回収できそうだけど、それをすると海己シナリオが突出してしまって、こんにゃくの持ち味を損なう恐れがあるんだよな〜。
難しいもんだ。。。

浅倉 奈緒子  CV:篠崎 双葉

奈緒子シナリオなんかすげー!!
これはもうボスと言ってもいいんじゃないかってくらいのもんだよ。
過去編はこう胸に来るもんがあるね、海己ルートもこんな過去編を書いてほしかったよ。
しかし航に奈緒子との昔の話を聞きつつも応援する海己はせつねぇな〜。
こっちは2年越しか・・10年越しには程遠いけど。
でも過去のしこりはかなりのものがあったな、まさか航の初めての人だったとは、
なんかこれで海己に行くのも悪い気がしてきたけど、やはりそれでも海己は捨てられないわけで。。。
しかし最後のエピローグの奈緒子の笑顔は反則的に素敵なんですが。

六条 宮穂  CV:草柳 順子

宮は予想していたよりいい話だった。
結構いいキャラしてるじゃないかこの子は!
あいかわらず髪の毛はきしめんみたいだけど(笑)
滝村さん最後に格闘すると思ったのにちょっと残念。
ショコラの榊原さんみたいに強い設定かと思ったのに。
クリスマスに宮を説得するいいシーンの真っ最中に曲の変わり目に強制終了しやがったんよ!!!!!!
ちょっと冷めた。
しかし航はまるまるエルガーに沿っていくなんてな〜。
そこまでエルガー出すんだったら回想シーンくらい入れてくれてもよかったのでは?

藤村 静  CV:北都 南

静はな〜
初めの付き合う?感じに持っていきかたが色仕掛けだもんな〜(無意識にだけど)
他と比べると圧倒的に劣るな〜つぐみ寮どうなったか分からんし。
それでもみんなの説得シーンは泣けるもんがあるね。
昔はこんなので泣かなかった気がするけど、
ただ単に話がよかったからなのかそれとも俺の涙腺が弱くなったのかな?
もうちょい静の昔のことなんか書いて欲しかったな。
無関心時のことなんか書いてもいいと思うんだけど。
それと親も登場させれば、少しはマシになったのではないかと。
なんつーかエロまみれでもっといろいろ別のことも書いてほしかった。
なんかもったいないシナリオだ・・・

桐島 沙衣里  CV:紫苑 みやび

沙衣里ルート笑えるww
星野家の全勢力を持って分家の内山家を取り潰すってwwww
一緒にいるとウザいけど捨てたらもっとウザいよってwwwww
同級生に子達おもしろすぎwww
最初の印象はけっこう悪かったけど、だんだんいい先生になってきたが、付き合うようになって駄目になっちった、エピローグでもやっぱし元のままだったし。
初めはべつに攻略対象じゃなくてもいいじゃないかっと思ったけど、とんでもない実におもしろかった。
あの十二人の怒れる教師のとこはよかった〜♪
変なOP?タイトルバック?まで作られてるし。
どんどん覆していっておもしろかったーーさえちゃんカッコイイ!!!!
でも最後は奈緒子が占めたけどね。
十二人の怒れる男をパロってるみたいだけど見たことないや。

約束の日

この約束の日反則だよーーーーーー!!!!!!!!
泣くなと言うほうが無理な話だ。
泣きに泣きなまくり。・゚・(ノД`)・゚・。
いままでなんで卒業式やみんなが島を出るシーンがないのかと思ってたが、ここで出すか!
確かにすべてに共通するイベントだからここに置くのが適切なのか。
6人クリアしてきてあからさまなボスがいなくて、
あ〜こりゃやっちゃったかなとか思った矢先にこれですよ!
ほんと期待を裏切らない人だ。
唄のほうは始まったときやっちゃたかなと思ったけど、
最後にみんなの泣き顔のイベント絵入れられたのはやられた!
確かにあからさまに泣かせに来てるのは分かってるんだけど泣けてしまう。
でもこの歌に関しては人によって賛否両論だろうな・・・

三田村 茜  CV:涼宮 琉那

さっきも言ったけど、
丸戸さんは俺たちの期待を裏切らなかった!!!
茜を攻略させてくれるなんてありがとうありがとう!!
しかも茜が合わせ石の人かよ!
12年越しの恋ですか。。。一番長いや。
凛奈は複線に使われたのか……
しかしこのルートしょっぱなっからブルーになるな〜。
確かに海己と沙衣里ルート以外は明確な寮の存続について行動してなかったから、寮はどうなってるのかなとか思ってたけど(凛奈と宮ルートでも残ってるっぽい描写してたけど)。
まさかここで寮をつぶすとは……約束の日までやった後にこれやられると感情移入しちゃってこっちまで凹むよ!
茜ルートと言うよりも航を中心に書かれてる感があり、航ルートと言っても支障ないかな。
茜との過去話が欲しかったとこだけど、それを入れるとつぐみ寮に向けていた話が茜のほうに行ってしまうので入れられなかったのかな。
海己ルートと同じか。作品に縛られてしまったか……
しかしこの声優の涼宮琉那さんって一体何者??検索しても一件もヒットしないんですけど……
結城すずの声だったか、わからんかった。あとねこねこにも結構出てたし案外良く聞いてるわ。

総評

ショコラ・パルフェのような一人集中型ではなく、みんな一緒ということを主に置いているので前作プレイして人はかなり戸惑ったんじゃないかも思う。
実際、俺は戸惑った!
今回のボスは約束の日から分かるようにつぐみ寮すべてがボスだったと言うことだね。
どのルートだろうと避けられないものが……
これによって全体の完成度は確かにパルフェを越えてると思う。
だけどその代わりにキャラの魅力が弱くなってしまった。
こればっかりは回避できないものかもしれないが、もったいない気もする。
ショコラだと香奈子(翠も)がパルフェだと里佳子(カトレアも)が突出してて話のバランスとしては悪いから、(個人的にはキャラびいきは好きなんだけどね)今回はこういう手法をとったのかな。
確かにいままでボスは一回Normal End行かないとTrue
End行けないから、それが一部では不評だったのだろう。
私的にはよかったんだけどな〜。
ショコラ・パルフェにはなかったものかこんにゃくにはあって、あったものがなくなってるのか・・・
こんにゃくにはかなり満足してるけど、明確なボスがいない喪失感はある。
矛盾してるけどいずれこの二つを両立出来ないもんかな。
終わってみると海己が言っていたとおり、
みんな一緒じゃなきゃ駄目ってのはよく分かる。

確かにみんな一緒じゃなきゃこの感動は味わえないや。
これは確かに今までの作品にはないもんがある!
しかしほんと家族計画に似てるなこりゃ。。。
まぁ寮生自体が家族みたいなもんだからそう感じるのだろう。
なんかあんまりまとまってないけど、ボスがどうだろうが感動したもんは感動したんだ!!!
それでいいか。
とにかく丸戸さんほんとにありがとう、これはとっても素敵なお話でした!!


追記:(06/11/23)
VFBも発売されFDまで決まったんですが、ここでVFBの対談への感想でも一つ。
ラストの歌って終わるというのは、最初から決まっていたのはなるほどなと。
この話はすべてがあそこに終着するからここから物語を組んでいたのはうなずける。
だからあんなに感動したのかも。
凛奈の胸がでかいのはねこにゃんさんのせいだったのか!!!!
陸上選手であの胸はちょっとね〜。
塗りや線の細かさも雑になってるし、良くないところが目立ったけど、丸戸さんは『らずべりー』のときより『青空』のときのほうが好きだって言うし……
地味っていうか淡い感じなのが好きなのかね〜?
こんにゃくにボス的存在がいないのは、MUSASHIさんから「ひとりのキャラが世界観を壊すようなことはするな」ときついお達しがあったのか。
作品のバランスを考えていろいろしたのか今回は。
約束の日をメインと考えればボスを作らなかったのは正解と思えるね。
ショコラ・パルフェとは根本から違ってたのか。比較すること自体意味のないことだった。
こんにゃくとは関係ないけど丸戸さんは痛い話が好きだったのか。
言われてみれば今までの作品にもそんな片鱗もちらほら。
だとするとPS2版パルフェもテキストはどうあれ設定は好きなのかな?