「零れる砂のアリア」と小説版「グリオットの眠り姫 消えない欠片」の感想

「零れる砂のアリア」


FMCでグリオット必聴だったり、小説版も読んでおくといいとはいっていたが、まさにその通りなストーリーと音楽だった。
あと漫画版も読んでいると、よりいいと思う。
物語としては、シトラとローザの両親の話が子供時代から描かれている。
グリオットはメディアミックスでどんどん話を膨らましていった感じがするけど、今作はグリオットという背景(というか未来か)があるし、歌詞カードに短編小説が入っていて曲を補足していたりと、とっても親切で情景が想像しやすかった。
漫画を入れるより、小説を入れてくれたほうが好みだな〜。
曲の方は、FMCの全曲紹介聞いていればわかるが、グリオットのフレーズをアレンジして使っているのがよくわかった。
アレンジだと思って聴くと結構おもしろいので、新作というよりもファンディスク的に聞くのがストーリー的にも正解かも。
でも1曲目の「死んでくれ」あたりの曲調や語りを入れたりと、いままでにない成分もしっかりあるので、飽きない楽章の構成になっていると思う。

零れる砂のアリア

小説版「グリオットの眠り姫 消えない欠片」


『零れる砂のアリア』を聴いて、これはもう小説読まないといけないなと思い、積んでた小説版も読みました。
小説版は、ルバーブ村を旅立って王都についたところから話が始まっていた。漫画版でいうところの2巻の終わりあたりから。
話はCDの歌詞から読み取れていた部分はあったが、自分が想像していたよりも深い話だったことに驚いた!
小説だからキャラの心情も細かく描かれていて、これを読むことで曲の歌詞の意味を再度考えさせられたり、CDと小説で見事に相乗効果を生んでいるなと関心。
共同原作者自ら小説を書いているので、細かい設定もしっかりしているし、曲への関わりも大事にしていた。
コミカライズやノベライズなどいろいろ読んできたが、グリオットほど相互に影響しあって、原作である曲を引き立てているものはないんじゃないかな。正直メディアミックス的にはかなりすばらしい出来だと思うので、グリオットの世界が好きな人は読んだほうがいいよ!

グリオットの眠り姫 消えない欠片 (一迅社文庫アイリス)